富神社(とびじんじゃ)は島根県出雲市にある神社です。
富神社は出雲国風土記に登場する「出雲社」の候補とされるほど歴史が古く、複数の古文書にも登場する由緒ある神社です。
主祭神は八束水臣津野命。
社伝によると、八束水臣津野命が国土創成を成し遂げた後、この地に鎮座したことが始まりであるとされています。
現在では「富」がつく縁起の良さから、金運アップ祈願や宝くじ当選祈願のパワースポットとして知られています。
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国引き神話と金運招福の御利益
富神社の御祭神である八束水臣津野命は、出雲国風土記に描かれる「国引き神話」に登場する神様です。
国引き神話とは、国を大きくしたいと考えた八束水臣津野命が方々から余った土地を引っ張ってきて、領土を拡張していく物語です。
古代における領土とは富や繁栄の象徴でした。領土を自らの力で増やして島根半島の繁栄の礎を作った八束水臣津野命は、金運招福の御利益を強く持つ神様なのです。
八束水臣津野命を祀った神社は、国引き神話の舞台となった山陰地方に集中しています。全国的に分布しているわけではないので、山陰地方を訪れる時はぜひとも富神社に立ち寄って、金運招福の御利益をさずかりましょう。
金運アップのお守り「富待石」
富神社で購入できるお守りは「富待石」です。
出雲地方の名産である来待石から作られていて、富がたくさん訪れる御利益があります。
富待石はお金を表す分銅の形をしています。願い事を書いた紙や宝くじを挟んでおくと、御利益がアップするそうです。
石で作られているため持ち歩くのには不向きですが、自宅で宝くじを保管する時などに最適です。
富待石の入手法はセルフ方式になっています。
本殿横にある備え付けの箱に初穂両(2019年2月現在2000円)を納め、入手してください。富神社には社務所が併設されておらず、両替やおつりをもらうことができないので、予め1000円札を準備しておきましょう。
富待石は数に限りがあります。確実に入手したい場合は午前中に参拝することをオススメします。
富神社周辺の観光地
富神社の滞在時間は概ね20分でした。
富神社の近くを通る電車の本数が少ないこと、徒歩圏内に他の観光名所が無いことから、遠方から参拝する場合は車(自家用車・レンタカー・観光タクシーなど)を使い、他の観光名所とセットで回ることをオススメします。
出雲大社
出雲大社は出雲地方最大の観光名所です。
縁結びの御利益があまりにも有名ですが、商売繁盛や金運アップの御利益も期待できます。
境内には宝物殿があります。また徒歩3分の場所には島根県立古代出雲歴史博物館が隣接しており、古代出雲の歴史・伝統を学ぶことができます。
参道にはオシャレなお土産店や飲食店が立ち並んでいるので、ショッピングやグルメを楽しみたい方にも最適です。
出雲大社へのアクセスは富神社から車で約30分です。出雲空港を利用する場合は、「出雲空港→富神社→出雲大社」という流れで旅行プランを組み立てると、時間のロスが少ないでしょう。
荒神谷遺跡
荒神谷遺跡は史上最多の358本の銅剣が出土した遺跡です。
銅剣が出土した場所を見学したり、博物館施設で古代史について学んだりすることができます(銅剣の現物は島根県立古代出雲歴史博物館に展示されています)。
6月下旬から7月上旬にかけて古代ハスが見ごろを迎えます。バーベキュー施設もあるので、アウトドアを楽しみたい方にもオススメです。
来待ストーン
来待ストーンは富神社のお守り「富待石」にも使われている来待石の産地を紹介する、体験型の施設です。
博物館では来待石の歴史や特徴について知ることができ、工房では彫刻や陶芸体験ができます。ここで旅の記念品を作成するのもいいですね。
オシャレなレストランも併設されているので、食事処に困ることもないでしょう。
富神社へのアクセス
・JR「直江駅」下車 徒歩15分
・出雲空港から車で20分
出雲市駅から車で15分
※無料駐車場は神社鳥居の横にあります。