熊野那智大社は、熊野三山の一社で、全国に4000社ある熊野神社の本社です。
ご祭神は「熊野夫須美(ふすみ)大神」。
紀元前662年に那智滝を、大己貴命(おおなむちのみこと)の御神体として祀り、その後、熊野の神々と共に317年に社殿を設けて祀り始めたのが熊野那智大社の始まりとされています。
那智三山へ参詣することは熊野詣(くまのもうで)と言われ、平安時代には多くの上皇が訪れました。2004年には紀伊山地の霊場と参詣道として世界遺産に登録されました。
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ご利益について
熊野那智大社は様々なご縁を結ぶことにご利益があります。
ご祭神の名にも入っている夫須美とは、結とも表記されることもありまして縁結びのご利益が大きいとされています。
八咫烏(やたがらす)がかつて天照大神(あまてらすおおみかみ)の御使いとして神武天皇を橿原の地へと案内し、その後熊野の地に眠っていると言われています。
そのため導く力、特に交通や海上での守護の力も強いとされてきました。
紀元前から脈々と続く非常に霊験あらたかな地です。滝の水は延命長寿の水として古来から尊ばれてきました。
那智滝は近くまで行くこともできるので是非近くで参拝することをおすすめします。
おすすめスポット
那智滝
日本三名瀑に数えられる滝です。一段の滝としては落差が日本一で、国の名勝に指定されています。那智山信仰の根本でもあります。圧巻の迫力があり、特に五重塔から見た構図が一番良かったです。
御縣彦社(みあがたひこしゃ)
熊野の神のお使いである八咫烏を祀る神社です。正面には八咫烏の銅像もありまして、可愛らしいです。より良い方向へと導いてくれるご利益があります。
那智原始林
那智滝の背後に広がる森で、古来から木を切ることを禁じられてきた場所です。そのため原始林の様子がしっかりと残っており、巨木も多く、国の天然記念物に指定されています。
特に夏は緑が美しく原始林の美しさより一層、目で楽しむことができます。
おすすめ周辺観光地
勝浦温泉
白浜と並んで和歌山県を代表する温泉です。岬や島など様々な所から温泉が湧きだしています。
荒波によって削られた洞窟や崖は荒々しい美しさがあり、そういった海の景色を楽しめる所も多いです。珍しい洞窟温泉を楽しむことができます。
熊野那智大社から車で30分ほどの距離にあります。
湯川温泉
平安時代から熊野詣で参拝する前に体を清める湯として人々に親しまれてきた温泉です。閑静で勝浦温泉とはまた違った雰囲気を味わえます。
こちらも熊野那智大社から車で30分ほどの距離にあります。
熊野那智大社への旅行プラン
熊野那智大社に行かれる場合は、是非熊野三山全て訪れていただけたらなと思います。
熊野三山は熊野那智大社、熊野本宮大社、新宮こと熊野速玉大社のことを指します。どの神社も雰囲気が異なりまして見応えがあります。
距離が離れているので難しいかもしれませんが、古の時代から尊崇されていた熊野の地をより一層味わうことができますので、お時間の許す限り旅をしていただけたらなと思います。
どの神社でも階段がつきものな印象でしたので歩きやすい靴で行かれることをおすすめします。勝浦温泉に足を運んでみるのも良いかもしれません。
湯川温泉もそうなのですが駅からの距離もそう離れていないのでアクセスも良好です。
お土産としては那智黒飴が定番で、熊野那智大社へ向かう途中の道によっては大きな看板も出ています。
また、勝浦はマグロの水揚げ量が日本一なので、新鮮な美味しいマグロを頂くこともできます。
熊野那智大社へのアクセス
①車で行く場合
那智勝浦町から車で20分、山へ入り登っていくと熊野那智大社に到着します。神社の駐車場は30台ですが、周辺には他にも多くの駐車場がありますので駐車場所に困ることはまずないと思います。
車を停めた場所によっては長い階段を歩くこともありますので距離などを確認しながら利用しやすい駐車場を選んだほうが良いです。
②電車で行く場合
紀伊勝浦駅から熊野交通バスで那智山バス停まで約30分で到着します。バスは1時間に1本程度走っています。
日帰りの観光バスも色々と出ていますので利用してみるのもいいかもしれません。