長谷寺は、奈良県桜井市にある、全国に三千余りの末寺を持つ真言宗豊山派(ぶざんは)の総本山です。
創建は奈良時代とされており、正式名称は豊山神楽院長谷寺(ぶざんかぐらいんはせでら)といいます。
本尊は十一面観音像で、西国三十三所霊場の第八番札所でもあります。
本尊の十一面観音像は通常の十一面観音像とは異なり、右手には地蔵菩薩のように錫杖(しゃくじょう)を持ち、左手には水瓶(すいびょう)を持っていることが特徴です。
高さは10.18m、日本で最も大きな木造の仏像です。
そのため初瀬詣で(はっせもうで)の名があるように、古くから観音信仰の霊場として人々に親しまれてきました。
私自身、こちらの観音さまをまたお参りしたいと思い何度もお参りさせていただいています。
花の御寺とも称され、一年を通して多くの参拝客が訪れています。
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長谷寺のご利益
長谷寺は、縁結びのご利益があることで有名なお寺です。
『源氏物語』や『枕草子』にも長谷寺が登場していますし、『蜻蛉日記』を書いた藤原道綱母も長谷寺を詣でた後に夫が迎えに来てくれたということを書いています。
また、『今昔物語』の中のわらしべ長者のお話も主人公が長谷寺を訪れ十一面観音さまに祈ったことから物語りは始まります。
主人公は長谷寺をお参りして帰る時に手にした藁から始まり、帰路の中で様々な人と出会い物を交換していくことでどんどん富を得ていきます。
このように、人と人とのご縁を結ぶことが長谷寺の十一面観音さまの最大のご利益だと考えられます。
この霊験あらたかな十一面観音様は普段から見ることが出来るのですが、年に二度、春と秋に行われる大観音特別拝観の時には普段は立ち入り禁止の国宝本堂の中に入り観音さまのお御足に直接触れてお参りし観音さまとのご縁を結ぶことが出来ます。
長谷寺のおすすめスポット
登廊(のぼりろう)
長谷寺の本堂まで続く399段の階段で重要文化財に指定されています。
1039年に造られましたが、その後火災で焼失し現在のものは1894年に再建されたものです。