奈良県生駒市の生駒山の中腹にそびえ立つパワースポット・宝山寺生駒聖天・宝山寺は江戸時代から参拝者の絶えない歴史あるお寺です。
特に大阪商人にとっては、商売繁盛を祈願する場所として、とても有名なスポットとなっています。
また、宝山寺の周辺はかつて遊郭として賑わった場所で、その面影は今も残っています。
ケーブルカーで宝山寺の先の生駒山頂まで登れば、アトラクション施設が豊富な入場料無料の生駒山上遊園地もあります。
今回の記事では、このように見どころの多いパワースポット、宝山寺について解説してみました。
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宝山寺の境内
生駒ケーブルの宝山寺駅を下車して少し歩くと、趣のある石段の階段が現れてきます。
階段の両側には旅館がありますが、この辺りは宝山寺新地(生駒新地)と呼ばれていて、実は今でも一部が遊郭として営業がされています。
とはいってもこちらは山中にある聖なる場所なので、客引きなどは一切ありません。子供連れでも問題なくこの道を上っていくことができます。
趣のある門をくぐり抜けると宝山寺の境内となります。山の中に様々な建物が並んでいて、少し上に登って眺めてみると全山の様子がよくわかります。
山中にある宝山寺の奥の院は趣があって素晴らしい雰囲気です。
鬱蒼とした森林に囲まれた静かな小道を歩いてるだけで心が洗われてきます。ハイキング好きな方にもお勧めできるスポットです。
休日には生駒名物のよもぎ餅売店もあるので、機会があれば味わってみましょう!
また、毎月1日と16日には縁日があります。
商売繁盛祈願の由来
1678年に湛海律師によって開設された宝山寺がなぜお金儲けの神様になったかといえば、歓喜天を祀っていることから起こっています。
歓喜天は金銭欲や愛欲など、人間の欲望を肯定する神様なので、そこから商売繁盛祈願ならば宝山寺、という信仰が生まれてきました。
この辺りが遊郭地帯だったのも、そういった欲望を肯定するという信仰が背景にあります。
歓喜天の神様はヒンドゥー教でガネーシャと呼ばれています。
ガネーシャといえば象の姿をしていることでも知られ、最近では「夢をかなえるゾウ」(水野敬也著)というベストセラー本でも有名になりましたね。
また、歓喜天は別名聖天ともいわれていますが、宝山寺は生駒聖天とも呼ばれて日本三大聖天の一つとされています。
近鉄が宝山寺に借金を頼んできた
現在の近鉄の前身会社、大阪電気軌道は大阪奈良間に鉄道開業しましたが、当初は経営が苦しく収入が伸び悩みました。
そこで、大軌経営者が切符10万枚と引き換えにお金を貸してくれないか、と宝山寺に頼みこんだところ、宝山寺は快諾しました。
この融資によって徐々に大軌の経営も軌道に乗ってくることになりました。
大きな鉄道会社にお金を貸すなんて、さすが商売の神様、と思わせてくれる面白いエピソードですね。
大軌はこの恩に応えるために生駒ケーブルを建設したという説も伝えられています。
宝山寺のおすすめスポット
1688年建立の歴史のある建物です。

実は宝山寺の多宝塔は1957年建立と歴史の新しい建物です。宝山寺での新たなシンボルとして、よく写真で見かけます。
森林の奥深い雰囲気が自然好きな人にはたまりらないスポットです。歩いているだけで心が現れる気分になります。

ケーブル宝山寺駅から続く長い石段も絵になる光景です。
宝山寺の後ろにそびえ立つ大きな崖には弥勒菩薩像が安置されています。
周辺観光スポット
標高642mの生駒山頂付近にある遊園地です。入園料無料ですが楽しい乗り物がたくさん揃っています。
また、夜景の美しさでも有名で、夏期には夜間も営業されています。
生駒山の麓にある神社で、生駒山を神様としています。いつ創建されたのか分からないほど歴史のある神社です。
生駒山の中腹にある自然公園です。園内を散策するだけならば無料で、ハイキングや散歩に人気があるスポットです。
宝山寺への旅行プラン
宝山寺へは奈良を観光した際、ついでに立ち寄るという形が良いでしょう。
大阪からも奈良からもアクセスの良いスポットなので、気軽にお参りできます。
夏季ならば夕方に宝山寺にお参りした後、生駒山上遊園地で夜景を楽しむ、というプランもいいですね。
「奈良・斑鳩1dayチケット」を使えば、宝山寺、生駒、奈良、斑鳩地区を近鉄やバスでお得に回ることができます。
交通アクセス
- 近鉄線大阪難波駅~生駒駅 22分
- 近鉄奈良駅~生駒駅 15分
- 生駒ケーブル鳥居前駅~宝山寺駅 6分
- 宝山寺駅より徒歩10分
このように、生駒の宝山寺は大阪からも奈良からもとてもアクセスの良いパワースポットです。
鬱蒼とした木々に囲まれて自然の雰囲気を満喫しながら、ご利益が祈願できます。
奈良に観光旅行に来た際は、ついでに生駒の宝山寺にも立ち寄ってお参りしてみましょう!